留学体験記2(カナダ留学準備中)

ブリティッシュコロンビア大学ファミリークリニック

専攻医 大木美里 OHKI MISATO

 こんにちは、聖マリアンナ医科大学総合診療内科の大木美里と申します。
 2020年に杏林大学を卒業し、2023年に聖マリアンナの総合診療内科に入局させていただきました。もともと学生のころから、家庭医療や総合診療内科には興味を持っており、クリニカルクラークシップでカナダの家庭医療を見る機会があり、病気だけではなく人を診る、という学問に惹かれました。
 聖マリアンナに入局してからは、大学で総合診療内科、川崎市立多摩病院で救急、小児科、総合診療内科をローテートさせていただきました。聖マリアンナ総合診療内科の魅力として、指導医の先生方が教育熱心で手厚いサポートを受けることができます。どんな些細なことでも相談すれば、とても親身になって専攻医の にとって一番何が良いか、どんなキャリアが良いかを考えてくれる医局です!いつでも背中を押してくれる、相談に乗ってくれる先生方がいることは専攻医を進めていく上で非常に重要だと思います。

 私の場合、2025年7月をもって一度夫のカナダ帯同に合わせて、研修をお休みする期間をいただきました。実はカナダに行った後はのんびりしようかなぁ、なんか違うことやってみようかな~と当初は思っていたんですね。その当時はfilmingやgardeningに興味があって、ちょっと違うこと学んでみるのも面白いかもと思っていました。その時、さりげなく話していた会話の中で、指導医の先生が、「僕もUSMLE持っているんだよ。大木先生なら試験もできると思うし、せっかくだからやってみたら?キャリアにもつながるよ」と言ってくれたんですね。その先生にとっては本当にさりげない一言だったと思うんですが、自分にはできないんじゃないか、そこまで優秀ではないし、、、と諦めていたところを押してもらえたような気がしたんです。そこで、カナダで家庭医療を学びたいという夢ができました。そこからが中々大変で、医学英語も勉強したこともなければ、USMLEの問題集も解いたことがなかったので最初は散々でした。カナダの場合、USMLEのように3ステップに分かれておらず、MCCQEという筆記試験のみ、基礎医学は含まれていなかったのでそこが救いでした。勉強している中でも、臨床で培った知識がとても生きているなと感じました。大体半年程度準備して、筆記試験(MCCQE)は合格。そしてカナダはさらにOSCEの試験があります。NAC OSCEとよばれる試験ですが、12ステーションあり、それぞれ病歴要約、身体診察、口頭試問が計11分で行われるタイトな試験があり、なんとかそこも合格。そこでもやはり大学で積んだ臨床経験が本当に生きていました。カナダには一年ほど滞在していたのですが、British Columbia州の家庭医の先生のもとで見学させていただく機会がありました。家庭医が地域に密接に関わっていることを実際目で見れて良かったです。カナダは日本と同様に国民皆保険制度があり、医療費は基本的に無料ですが(薬や歯科治療は自費)、Family doctorがゲートキーパーとなり、専門医への紹介を管理しています。Family doctorを通さずに専門医にかかることは基本的にはできません。そのため家庭医には幅広い知識と判断力が求められます。実際に家庭医の先生方はトリガーポイント注射、IUDの挿入、ダーモスコピー、POCUSなど様々な手技を行いながら診療をされていました。へき地だと小児科にかかるのに1年、精神科にかかるのに2年かかるというケースも稀ではなく、専門医につなぐまでの間の診療を家庭医が担う必要があります。一生勉強、の学問ですが、それが面白いな、興味が尽きないなと思いました。

  私の場合、2025年7月をもって一度夫のカナダ帯同に合わせて、研修をお休みする期間をいただきました。実はカナダに行った後はのんびりしようかなぁ、なんか違うことやってみようかな~と当初は思っていたんですね。その当時はfilmingやgardeningに興味があって、ちょっと違うこと学んでみるのも面白いかもと思っていました。その時、さりげなく話していた会話の中で、指導医の先生が、「僕もUSMLE持っているんだよ。大木先生なら試験もできると思うし、せっかくだからやってみたら?キャリアにもつながるよ」と言ってくれたんですね。その先生にとっては本当にさりげない一言だったと思うんですが、自分にはできないんじゃないか、そこまで優秀ではないし、、、と諦めていたところを押してもらえたような気がしたんです。そこで、カナダで家庭医療を学びたいという夢ができました。そこからが中々大変で、医学英語も勉強したこともなければ、USMLEの問題集も解いたことがなかったので最初は散々でした。カナダの場合、USMLEのように3ステップに分かれておらず、MCCQEという筆記試験のみ、基礎医学は含まれていなかったのでそこが救いでした。勉強している中でも、臨床で培った知識がとても生きているなと感じました。大体半年程度準備して、筆記試験(MCCQE)は合格。そしてカナダはさらにOSCEの試験があります。NAC OSCEとよばれる試験ですが、12ステーションあり、それぞれ病歴要約、身体診察、口頭試問が計11分で行われるタイトな試験があり、なんとかそこも合格。そこでもやはり大学で積んだ臨床経験が本当に生きていました。カナダには一年ほど滞在していたのですが、British Columbia州の家庭医の先生のもとで見学させていただく機会がありました。家庭医が地域に密接に関わっていることを実際目で見れて良かったです。カナダは日本と同様に国民皆保険制度があり、医療費は基本的に無料ですが(薬や歯科治療は自費)、Family doctorがゲートキーパーとなり、専門医への紹介を管理しています。Family doctorを通さずに専門医にかかることは基本的にはできません。そのため家庭医には幅広い知識と判断力が求められます。実際に家庭医の先生方はトリガーポイント注射、IUDの挿入、ダーモスコピー、POCUSなど様々な手技を行いながら診療をされていました。へき地だと小児科にかかるのに1年、精神科にかかるのに2年かかるというケースも稀ではなく、専門医につなぐまでの間の診療を家庭医が担う必要があります。一生勉強、の学問ですが、それが面白いな、興味が尽きないなと思いました。

  試験に合格した後は、カナダのレジデンシーに応募することが可能になりました。インタビューはオンラインで行われるため、その準備期間に日本で再び臨床に携わりたいと考え、大平教授に相談させていただきました。その際に、へき地医療あるいは大学での研修を提案していただき、カナダで地域医療を見た経験から「自分も地域診療を経験してみたい」と思い、2025年10月から半年間、福島県いわき市のかしま病院で研修させていただくことになりました。  いわき市は完全なへき地ではありませんが、医師の平均年齢が60歳を超えており、医療資源の不足を感じる地域でもありました。そこで震災により避難を経験した住民の方々と出会い、震災の影響が今も続いていることを実感しました。地域の温かい人々に支えられながら、大学では他科に紹介していたような疾患を自分で診療する機会や、リハビリ入院患者の管理、外科の術前術後管理など、非常に貴重な経験をさせていただきました。
臨床研修とインタビューの準備の両立は大変でしたが、かしま病院の先生方が温かく見守ってくださり、無事University of British ColumbiaのFamily medicineUniversity of British ColumbiaのFamily medicineにマッチすることができ、レジデントになれることが決まりました。マッチができたのもやはり今までの臨床経験、地域診療が本当に生かされたのだと思います。一度は自分なんて・・・と諦めていたカナダで臨床を学びたいという夢を叶えられたのも、大学の医局の皆様、かしま病院の皆様のおかげです。いつも応援してくださり、受かったことをご報告したときに温かいお言葉をかけてくださったことは忘れません。
 一方で、日本の医療はアクセスの良さや医療の質の高さなど、世界的に見ても非常に優れていると感じました。特に訪問診療はカナダではまだ広く普及しておらず、日本の医療の強みだと思います。逆にカナダでは家庭医修了後のサブスペシャリティが豊富であり、ゲートキーパーとして家庭医が非常に重要な役割を担っています。これから超高齢化社会が進む日本において、総合診療医の役割はますます重要になると思います。将来、自分の経験をまた聖マリアンナ医科大学に還元できたら嬉しく思います。しばらくはカナダで研修を続けることになりますが、いつかまた経験を持ち帰れる日を楽しみにして、カナダでもしっかり経験を積んでいこうと思います。 聖マリアンナ医科大学の総合診療内科はレジデント一人一人を大切にする素敵な医局です!是非一度見学にいらしてください!

 
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